歯科でのインプラント手術中のトラブルして考えられることは、麻酔による唇等の麻痺や呼吸の減少などです。常に担当の麻酔医が患者さんの脈拍・血圧・心電図・呼吸・酸素飽和度などをチェックしながら管理を行いますので、唇等の麻痺や呼吸の減少など何か問題があれば担当の麻酔医がすぐに対応します。呼吸が減少するとは手術の緊張等で呼吸が減少する場合があり、呼吸が減少すると全身に運ばれる酸素の量が低下してしまいます。そのため担当の麻酔医はインプラント手術中、絶えず患者さんの酸素飽和度をチェックしています。
またインプラント手術中に舌が下がり気道を塞ぐ場合もあり、万一の場合に備えて酸素ボンベやアンビューバッグ等の用意を行っている歯科医院もあります。またインプラント手術中のトラブルして一番多いのは、歯科医師の技術力不足などの原因でインプラント埋入時に下顎の神経を傷つけたり、他の歯や神経を損傷させることです。インプラントが下歯槽神経に近いため知覚異常が生じたりする場合もあり、知覚異常になると短い場合でも知覚異常が半年続きます。
また手術中だけでなく手術後もトラブルが生じる場合があります。たとえばインプラントを埋入した歯根部と骨の結合が不十分な場合は人工歯部が動き、手術後間もない場合は自然に脱落することさえあります。その場合は骨の中からインプラントを取り出さなければなりませんし、また支台部分を連結しているネジがゆるくてぐらつく場合は、ネジを締め直します。それ以外にもインプラント歯根部が破損して、インプラントに被せた人工歯が動く場合があり、この場合もインプラントを骨の中からもう1度取り出さなければなりません。